「可愛いスケボーで、ちょっとコンビニまで行きたい」「気軽にスケボーで散歩したい」という人におすすめなのが、elos(イロス)というクルーザー。
見た目がコロンとしていて可愛く、片手で持ち運べる手軽さが魅力のスケボーです。スケボー初心者でも乗れるため、購入を検討している人も多いことでしょう。
elosはポンピング(パンピング)できるクルーザーとしても優秀なので、elosに慣れたら、より高度なテクニック「ポンピング」をすることも可能です。
そこで今回は、elosの初期状態やポンピング可能なセットアップ方法を紹介します。
同様のミニクルーザー「Penny」とも比較しているから、参考にしてみてくれ
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elos(イロス)って?
elosとは「スケートボードのある気軽なライフスタイル」をコンセプトとした、気軽に持ち運べる移動用スケートボードです。
全長46cmと非常にコンパクトでバッグにも収まり、取っ手も付いているのでバスや電車などの交通機関にも違和感なく持ち込めます。
自転車にはできない、隙間を埋める移動手段としての使用ができるスケートボードだな
elos(イロス)は初期状態ではポンピング(ポンピング)できない
elosは、持ち運びやすく移動用に適したクルーザーですが、初期状態ではポンピングができません。「プッシュだけでなくポンピングでも移動したい」という場合には、セットアップを変更する必要があります。
ここではまず、elosの初期状態がどういうものかというところから説明します。
初期状態はプッシュしかできない
ちょっとした移動に便利なelosですが、開封しただけ状態ではブッシュゴムが固め。スケボーでクルージングを楽しむ人がよく使うテクニック「ポンピング」は、ほとんどできません。
一方で、スケボーの基本的な進み方「プッシュ」で移動する人や初心者であれば、快適な移動が可能です。むしろ、曲がりすぎないため、ポンピングをしないなら「安全」に使えるセッティングともいえるでしょう。
ただ、ポンピングは、謎の楽しさがあるテクニック。「可愛いelosでポンピングしたい!」と思う、わたしのような人も珍しくないはずです。
最低限のパーツ変更でポンピングが可能になるセットアップを紹介するから、参考にするのだ!
ベアリングはめっちゃ良い
elosは初期パーツでもほとんど高品質で快適に使えるのですが、特にベアリングは変更する必要がなく、そのまま使用することにしました。
付いているのはグリスタイプのベアリングで、オイルタイプのベアリングと比べると初速は劣るのですが、スピードに乗ってしまえば非常に滑らか。
あまりメンテナンスの必要がなく水にも強いので、移動用スケボーには最適といえるベアリングだな
クルージング用のelos(イロス)セットアップ例
今回、わたしがelosをポンピング仕様にセットアップするために、変更したパーツを紹介します。画像に使用したパーツ名を記載しているので、ぜひ参考にしてください。
最後に、どうしてこのセットアップにしたのか、解説も載せていますよ!
ブッシュ
フロントトラック(前)
リアトラック(後)
解説
ポンピング用ブッシュは、前を柔らかく、後ろを固くが基本です。
フロントトラックがよく切れ、リアトラックが切れにくいようにすると、ポンピング効率が良くなります。
〇〇Aという数字が大きいほど固く=曲がりにくくなるので、数字を参考に自分にとって快適な固さを試してみるのも良いでしょう。
ブッシュを挟むように付いているワッシャーの形状も、曲がりやすさを左右するぞ!
ピボット
トラックの支点をスムーズにする「ピボットブッシュ」も重要です。
基本的に最初から付いているもので問題ないのですが、わたしの場合、ゴリゴリポンピングしてたらいつの間にか削りカスのようになってたので交換しました…
ピボットブッシュもサイズが数種類ありますが、elosのものは比較的多く使われているサイズです。
elos公式サイトでブッシュも買えるし、インディペンデントなどの手に入りやすい物も一緒のサイズなので使用可能なのだ
ウィール
わたしがクルーザーをカスタムする際に、よくお世話になっているのが、SMBLANKSの78Aウィール70mm。
直径はelos純正ウィール(72mm)より多少小さくなりますが、角が四角くなっているので踏ん張りが効き、よりポンピング向きになります。
他にも良いクルージングウィールはたくさんありますが、このウィールの特筆すべき点はなんと言ってもその価格。
この性能で3,000円(税込)を切るウィールなんて、他にはないのだ!
ビス(フットアンカー)
elosは、デッキ表面にライトグリップ加工という滑り止めを、後ろのビス2本の上にフットアンカーという出っ張りをほどこすことによって足が滑らないように加工してあります。
ですがポンピングするとなると前足のずれもちょっと気になりました。
そこでフットアンカーを1つ前に付け替えて対応しています(画像参照)。
ライザーパッドも要検討
さらに効率良くポンピングするためには、前を切れやすく、後ろを切れにくくする必要があります。その方法として、ブッシュ以外に、ライザーパッドを噛ませる方法があります。
ライザーパッドとは、トラックとデッキの間に挟む板のようなパーツ。くさび型の角度のついたライザー(アングルライザー)を使用することにより、トラックの切れ角を変えられます。
今回は、プッシュでの移動やカービングも楽しめる仕様にしたかったため、採用しなかったぞ。
しかし、ひと漕ぎで大きく進むようなポンピングをしたい場合には、検討したいパーツだな
セットアップ後のelos(イロス)は超快適
今回のカスタムによって、ポンピングもカービングもしやすいスケボーとしてelosをセットアップできました!
元々の強みである携帯性は損なわず、よく曲がることによる楽しみをプラスできたのではないでしょうか。
elos(イロス)とPenny(ペニー)ならどっち?
elos | Penny(22インチ) | |
---|---|---|
全長 | 約46cm | 約56cm |
幅 | 約25cm | 約15cm |
トラック | RKP | TKP |
持ち運びしやすいミニクルーザーといえば、Pennyが有名ですよね。elosとPenny、似たサイズ感の両者ですが、メリット・デメリットはどんな感じなのでしょうか。
pennyにはいくつか種類がありますが、ここでは最もスタンダードなPennyである22インチと比較してみたいと思います。
まず主な違いとなるデッキの形状ですが、全長がelosは約46cm、Pennyの22インチが約56cmですので、elosのほうが10cmほど短いですね。
逆に幅はelosが約25cm、Pennyが約15cmなので、elosのほうが10cmほど幅広となっています。
逆にelosはトラックがデッキの端と端に付いており、乗ってみると似たようなスタンスになりました。
デッキ幅に関しては、好みが分かれるところ。幅の広いelosはカービングやポンピングでテコを使いやすく、Pennyは土踏まずでデッキをホールドする乗り方に慣れている人にとっては乗りやすいでしょう。
もう一つの大きな違いは「トラック」です。
elosはRKPと呼ばれるよく曲がるタイプのトラックで、ウィールからウィールまでの間隔(ハンガー幅)が広く踏ん張りも効きます。
一方のPennyは、TKPというストリートデッキなどと同タイプのトラックを採用していて、ハンガー幅も狭いのが特徴です。
この違いを無理やりまとめるなら、次のようになります。
- elosは、サーフスケートのような深いカービングも楽しみつつ、ポンピング可能
- ハンガー幅の狭さはポンピングには有利に働くため、Pennyのほうがポンピングでスピードを出しやすい
あとはやはりデザインですね。最終的には、気に入ったデザインで決めるのがおすすめです。
どちらも良い製品なのは間違いなく、比較するものではない。両方買うのもおすすめだぞ!
elos(イロス)は快適にクルージングできるスケボー
ここまで紹介してきたelosですが、一番の特徴であるコンパクトな見た目から、ちょっと乗りずらいのでは?と思う人もいるかもしれません。
しかし、乗れば乗るほどよく考えられたデザインと感じられる、乗り心地も非常に良いスケボーです。
デッキが短く、スタンスを制限されるので、長距離のクルージングでは疲れやすい点はデメリットといえます。一方で、持ち運び性能に優れ、徒歩や他の交通手段との切り替えがしやすいのは、elosの大きな強みです。
ただ、初心者も簡単に乗りこなせるかというと、難しいと言わざるを得ません。移動手段として使うには、安全な場所での十分な練習が必要でしょう。
全体的に高品質なelos。友達になれれば、日々の生活が少しだけ楽しくなるのだ!