「Z-FLEXの29インチ、気になるけど本当に良いもの?乗り心地は?」
「PennyじゃなくてZ-FLEXを選ぶ必要性・意味は?」
Z-FLEXが販売しているJAY ADAMS 29inchについて、興味はあるけど買おうか迷っている人も多いのではないでしょうか。
20,680円(税込)という価格は、クルーザーとしてはそれほど高いとは言えませんが、2万円という価格自体が安くないため、購入して失敗したくないですよね。
そこで今回は、筆者が実際にZ-FLEXのJAY ADAMS 29inchを購入し、乗ってみた感想を紹介します。
今回のレビューを執筆しているのはほぼ初心者の主婦(41)なので、初心者目線での感想がメインです。
最後に中級者以上向けの考察も掲載しているので、玄人さんもぜひ参考にしてくださいね!
実際に乗ってる動きを確認したい人はこちら
スケボークルーザー「Z-FLEX」の基本情報(JAY ADAMS 29インチ)
商品名 | Z-FLEX JAY ADAMS 29inch |
---|---|
スケボータイプ | クルーザー |
サイズ | 長さ 約75cm×幅 約19.5cm |
重さ | 約2.4kg(実測) |
板の素材 | 木製(メープル・7層) |
ウィール | 63mm 83A Z-SMOOTH WHEELS |
トラック | 90Aソフトクッション付き5Powder-coated |
ライザーパッド | 14MM Z-Flexライザーパッド |
公式価格(税込) | 20,680円 |
Z-FLEX(29インチ)初期セットアップの乗り心地|メリット4つ
結論から言うと、Z-FLEX JAY ADAMS 29inchは、非常に快適な乗り心地のクルーザーです。ほぼ初心者でも、軽快にパンピングやチックタックができました。
クルーザー初心者におすすめできるポイントとして、次の4点が挙げられます。
- そのままで問題なくパンピングできる
- 29インチなのに意外と軽い
- デッキテープが滑りにくいから思い切り踏み込める
- ウィールにグリップ力があり、乗り心地が良い
1.そのままで問題なくパンピングできる
Z-FLEX JAY ADAMS 29inchはコンプリート(組み立て済み)のクルーザーのため、購入したらそのまますぐに乗れます。
実は、コンプリートのクルーザーでも、プッシュしかできないような仕様のものも珍しくありません。パンピングするためには、ブッシュやウィールなどのパーツ交換が必要なものも多くあります。
しかしJAY ADAMS 29inchは、特に他のパーツを購入しなくても、快適なパンピングが可能です。
これからスケボーでクルージング・街乗りをしたいという人にとって、パーツ選びが不要な点は大きなメリットといえるでしょう。
2.29インチなのに意外と軽い
Z-FLEX JAY ADAMS 29inchは、一般的なミニクルーザーより少し大きめ(長め)。しかし、幅が小さいせいか、持ちやすい上に重さがさほど気になりません。
実際に、Penny27インチ(ニッケル)の重さが2.4kg※なのに対し、Z-FLEXは29インチと5cmほど長く、さらにデッキテープも貼ってあるのに、およそ2.4kgと同等です。
また、デッキの幅が小さいので、足の小さい女性や子どもでもデッキの側面に足をかけやすい点もメリットのひとつ。足が滑りにくいので、パンピングの習得もしやすいでしょう。
大きさの割に軽い!力が弱めの人でも、持ち運びやすいですよ。
※Penny27インチの重さはPenny公式「【ステープルズ】BLACKOUT・27インチ(NICKEL)」を参考にしています。
3.デッキテープが滑りにくいから思い切り踏み込める
Z-FLEX JAY ADAMS 29inchのコンプリートは、購入した時にオリジナルのデッキテープが貼られています。このデッキテープが粗めのため、かなり踏み込んでも足がずれにくいと感じました。
人によってパンピングのスタイルや好みが異なるため、一概に「良い」とは言えません。
しかし、初心者のうちは足がズレるのが怖くて思い切り踏み込めない人も多いため、グリップ力が強いデッキテープのほうが、練習しやすいといえるでしょう。
4.ウィールにグリップ力があり、乗り心地が良い
Z-FLEX JAY ADAMS 29inchのコンプリートに搭載されているウィールは「63mm 83A Z-SMOOTH WHEELS」。
「63mm」は大きさ、「83A」は柔らかさを表す数値で、63mmはやや大きめ、83Aは柔らかめの仕様です。
ウィールは、大きいほうが小石や段差などの障害物を乗り越えやすく、柔らかいほうが振動を吸収して粗い路面でもスピードが落ちにくいという傾向があります。
つまり、本モデルに搭載されているウィールは、障害物に強く、振動しにくい乗り心地をかなえる性能であるといえるでしょう。
実際に乗ってみた感じも、小枝・小石は気にならず、スルスルと進む感覚でした。かなり乗り心地は良いですよ!
あえて挙げるとしたら…デメリットは2つ
個人的には、デメリットを探すほうが難しいZ-FLEX JAY ADAMS 29inchですが、あえて挙げるとしたら、デメリットは次の2点です。
- 初心者にパワースライドは難しい
- デザインはあまり選べない
1.初心者にパワースライドは難しい
本モデルはグリップ力が強めのウィールを採用しているため、初心者がパワースライドするのは少し難しいでしょう。
どうしてもパワースライドを練習したいという場合には、ウィールの皮剥きをしておくと、多少やりやすくなります。
パワースライドがしにくいということは、逆に言えばスピードを出してカービングしても横滑りしにくい、ともいえるので、デメリットばかりではありません。
坂道も安定して乗りたいと考える初心者にとっては、大きなデメリットではないでしょう。
2.デザインはあまり選べない
2024年3月現在、本モデルのデザインは上の画像の4種類のみ。Pennyのように豊富なデザインから選べないのは、やや残念なポイントです。
逆に考えれば、デザインがシンプルなのでステッカーを貼って自分好みにカスタマイズしやすいともいえます。
もしステッカーが貼りたくなったら、ぜひ当サイトのオリジナルステッカーの購入もぜひ検討してみてくださいね。
【総評】Z-FLEX(29インチ)は初心者から玄人まで楽しめる
Z-FLEX JAY ADAMS 29inchを実際に購入して乗ってみた感想としては「乗り心地がよい」の一言に尽きます。
これからスケボーでクルージングしたいと考えている初心者だけでなく、上級者にも自信をもっておすすめできるクルーザーです。
初心者・玄人におすすめできるポイントをまとめたので、ぜひ購入時の参考にしてください。
【初心者におすすめ】セットアップなしでクルージングできる
今回購入した「Z-FLEX JAY ADAMS 29inch」のコンプリートモデルは、ほぼ何も改造(セットアップ)を加えなくても快適にクルージングができます。
私は最初に乗ってみた時に少し硬さを感じたので、キングピンとナットがフラットになる程度まで緩めましたが、別の部品に交換するよう改変はしていません。
初心者にとって、他のパーツを購入し、分解&組み立ての必要がないのは、クルーザーを始める敷居が低いといえるでしょう。
また、ストリートトリックもできるクルーザーなので、上達した後も十分に楽しめます。
「2万円程度で通常使用ならそのままでも3年くらいは乗れる板で、初心者も乗りやすい」と考えると、かなりコスパが良いといえるのではないでしょうか。
もっと寿命を延ばしたいなら、少し重くなりますがノーズガード・テールガードを付けると良いですよ。
調整に使える!
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【玄人におすすめ】キックが付いているからストリートトリックもできる
Z-FLEX JAY ADAMS 29inchには、テール(後ろ側)にキック(傾斜)が付いています。上級者なら、オーリーをはじめとするストリートトリックもできるでしょう。
ストリートデッキと同じ勝手でトリックするのは難しいものの、オーリーでちょっとの段差を乗り越えるくらいは可能な板です。
また、14mmのライザーパッドが噛ませてあり、ウィールウェルがある点も、上級者におすすめできるポイントのひとつ。
思い切りパンピングやカービングなどをしても、ウィールバイトが気にならないでしょう。
ほぼ初心者なわたしでも、ウィールの皮剥きをして練習したら少しスライドさせるくらいのことはできました。
上手い人なら、もっと自由に楽しめると思います!
【中級者以上向け】Z-FLEX JAY ADAMS 29インチの考察
Z-FLEX JAY ADAMS 29inchは開封時の状態で非常に完成度の高いモデルであり、何も考えずに乗っていてOKなコンプリートです。
ひとつひとつが妥協のない高品質なパーツで構成されており、バランス良く組まれているため信頼して乗れるでしょう。
本文中でも簡単に解説しているが、ここでは採用されているパーツの一部を、主観に基づいてちょっと詳しく考察するぞ。暇つぶし程度に!
Z-SMOOTH WHEELSについて
Z-FLEX JAY ADAMS 29inchにデフォルトで搭載されている、Z-SMOOTH WHEELS。
直径が63mm、硬度83aで、ウィールの角が丸くなっているラウンドリップの形状をしています。
一般的にクルーザーで多く採用されているウィールは78aであるため、硬度はやや硬めです。
また、スクエアリップに比べて滑りやすい形状であり、さらに接地面積も狭めなので、最初はスライドしやすいウィールなのかなと思いました。
しかし乗ってみると、意外とどっしりとしたフィーリング。パンピングやカービング時にかなり踏ん張りが効き、小石や悪路にもスピードが落ちにくいウィールだと実感しました。
慣れてくるとスライドも可能で、汎用性の高いウィールだと思ったので個別に考察してみようと思います。
コアの大きさと位置
ソフトウィールには、ベアリングをはめ込む硬い樹脂製のコアがセットされています。
Z-SMOOTH WHEELSのコアは最小限の大きさで中心より内側に配置されており、柔らかいウレタンの部分が外側に多くなる仕様です。(コアの位置は、そのままトラックにウィールを固定する位置となる)
これにより、外側で潰れることができるウレタンが増え、パンピングやカービング時の踏ん張り、滑りにくさにつながっていると思われます。
このコアの位置は内側に配置されたウレタンが少ないということも意味するため、一般的にスライドをさせやすいとされる位置です。
また「コアが最小限の大きさ=地面からの振動を吸収するためのウレタン量を増やす」ことになっているため、その名の通りスムースな乗り心地も実現しているといえるでしょう。
コアが小さいと、ロール速度が落ちるためスピード面ではコアが大きいウィールには劣るデメリットがありますが、クルージング時の快適さを大きく上昇させます。
ウレタンの種類
ソフトウィールに使われているウレタンにも種類があり、スライド時の感触やスライド自体のさせやすさが変わってきます。
この部分に関してはスペックとして特に記載されていないため正確にはわかりませんが、形状からの印象より滑りにくい感覚でしたので、グリップが強めのウレタンが採用されているのかもしれません。
Z-SMOOTH WHEELSはスライドしやすい形状と、踏ん張りの効くウレタンを採用した汎用性の高いウィールであるといえるのではないでしょうか。
まとめ
今回は、Z-FLEXのJAY ADAMS 29inchを実際に購入し、乗ってみた感想を紹介しました。
非常に乗り心地がよく、セットアップも不要なので、初心者のエントリーモデルとしておすすめです。
ウィールウェルがあったりテール側にキックが付いていたりするので、思い切り踏み込みたい・オーリーしたいというような上級者にも向いています。
Z-FLEXのJAY ADAMS 29inchは、初心者が上達した後も無駄なく楽しめるクルーザー!長く使える相棒を探しているなら、購入を検討してみてはいかがでしょうか。