森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」は、第20回山本周五郎賞受賞作品。おしゃれなカバーイラストと心を古風なタイトルで、ジャケ買いしようか迷っている人も多いのではないでしょうか。
京都が舞台の作品のため、京都近郊にお住まいの人、京都の雰囲気が好きな人にもおすすめできる作品です。
今回は、そんな「夜は短し歩けよ乙女」のレビューやあらすじ、おすすめ度を紹介します。
「夜は短し歩けよ乙女」レビュー|オススメ度★★★★☆
画像出典:ebookjapan
「夜は短し歩けよ乙女」という古風なタイトル。1900年代初頭に流行った「ゴンドラの唄」の冒頭「命短し恋せよ乙女」というフレーズをもじったものです。
黒澤明監督の映画「生きる」で、主人公がブランコに乗りながら口ずさむシーンがあり、有名なフレーズでもあります。
しかし、この本にはそんな薄暗い要素はほとんどなく、どちらかというとコミカル作品です。
あらすじ
主人公は、京都の大学生の男女。
男性主人公が後輩の「黒髪の乙女」である女性主人公に恋をし、ストーカーよろしく追い掛け回していきます。
偶然を装い会いに行くのですが、 黒髪の乙女は「偶然ですね」とその不可思議さになんの疑問も抱かず、男性の努力がことごとく無駄に終わっているかのようなお話です。
もちろん、主人公たちも変人です。 そんな変人奇人たちが織り成す不思議でドタバタな日常を、コミカルにもっともらしく描いている作品といえるでしょう。
「あぁ、青春っていいなぁ」と思ってしまう、とてもにぎやかなお話。舞台の京都も生き生きと描かれているので、実際に足を運んでみたくなる人も多いのではないでしょうか。
「夜は短し歩けよ乙女」総評:情景を広げにくいが、面白い
回りくどいが軽快な文体が特徴です。情景描写はほどほどに細かいが、古風な言い回しが多く、なんとなく脳内にイメージを広げにくいと感じました。
しかし、これはわたしの想像力が固まっているせいかもしれず、もっと柔軟な人であれば、この少し不思議な世界観の中を歩けるかもしれません。
主人公は大学生の男女ですが、青春期の心理描写はとても素晴らしく、なつかしさを覚えました。
学園祭のシーンなどは本当に面白くおかしく魅力的に描かれており、臨場感たっぷりで楽しく読めます。
「うんうん、大学生ってこんなところあるよね!」というように、30代以降の人は、昔の感覚を懐かしめるのではないでしょうか。
モラトリアム最後の青春期らしい、そしてコミカルな事件にクスリと笑ってしまうような、そんなお話です。
「夜は短し歩けよ乙女」が読めるおすすめの電子書籍3選
DMMブックス
【DMMブックス】は、初回購入で90%オフクーポンが付与されるお得な電子書籍サービスです。「夜は短し歩けよ乙女」の小説や漫画を購入できます。
幅広いジャンルを扱っているため、漫画やラノベ、実用書などをよく読む人にもおすすめです。
他にも欲しい本があれば、まとめ買いで最大2,000円割引!安く複数の作品を読みたい人に向いていますよ。
楽天Kobo
楽天Koboは、作品の購入で楽天ポイントが貯められる電子書籍サービス。楽天経済圏を日頃から利用する人におすすめです。
楽天Koboを初めて利用する場合、エントリーすれば70倍のポイントが還元されます。
取り扱い冊数は400万冊以上と豊富なため、日頃から本を読む習慣がある人におすすめです。「夜は短し歩けよ乙女」はもちろんのこと、関連作品や他の森見登美彦作品も多く楽しめます。
電子書籍の購入で貯まったポイントを、別の作品購入時にも使用可能!無駄なくお得に電子書籍を読み続けたい人に向いています。
ebookjapan
eBookJapan
特にLYPプレミアム会員は、金土日のPayPayポイントの還元がより多くなるため、週末にまとめて電子書籍を購入するとよいでしょう。
ソフトバンク・ワイモバイルユーザーは無料でLYPプレミアム会員の特典が利用できてお得なので、この機会に会員登録してみてはいかがでしょうか。
他にも気になる作品があるなら、ebookjapanの初回クーポンを活用すると大変お得に読めるでしょう。
まとめ
今回は、古風なタイトルとカバーイラストのセンスが光る小説「夜は短し歩けよ乙女」を紹介しました。
コミカルな内容で軽快なテンポで進む青春・恋愛物語ですが、文体がやや古めかしく、読みにくさを感じる部分があります。
しかし、古めかしい言い回しも京都という舞台と世界観には必要なもの。物語のスパイスとして、楽しんでみてはいかがでしょうか。
コメント