「ホラー小説 おすすめ」と検索しているあなたは、本当に怖くて面白いホラー小説を探しているのではないでしょうか。
今回は、日本や海外の評価の高いホラー小説や、話題の最新作など、幅広く紹介します。
また、中高生や大学生向けの年代別おすすめ作品や、怖すぎず入門に最適な作品もピックアップしました。
本記事を読めば、あなたにぴったりのホラー小説が見つかること間違いなしです。
最後に、電子書籍で手軽に読めるおすすめサイトも紹介しています。すべてわたしも利用しているものなので、ぜひ参考にしてくださいね。
- ぼぎわんが、来る(比嘉姉妹シリーズ)
- 残穢
- ZOO
- 近畿地方のある場所について
- 暗黒童話
- 夜市
- リング
- Another
- 夏と花火と私の死体
- 殺戮にいたる病
- 黒猫・アッシャー家の崩壊
- ジキル博士とハイド氏
- ぼっけえ、きょうてえ
- 鼻
おすすめのホラー小説7選|本当に怖い&ほんのり怖い
元古書店員イチオシ!本当に怖いホラー小説4選
本当に怖いホラー小説を探しているなら、次の3作品・シリーズをおすすめします。
- ぼぎわんが、来る(比嘉姉妹シリーズ)
- 残穢
- ZOO
- 近畿地方のある場所について
「怖い」と思う感性は人それぞれに違いがあり、わたしが「怖い」と感じたものが必ずしもあなたにとって怖い作品とは限りません。
あくまでも怖さは個人の感想となってしまいますが、作品としても面白いのでぜひ読んでみてください。
ぼぎわんが、来る(比嘉姉妹シリーズ)|澤村伊智
- とにかく怖い
- 登場人物がかっこいい
- 人間の心の闇にフォーカスしていて、興味深い
- 人によっては怖すぎる可能性
- ややグロい
澤村伊智「ぼぎわんが、来る」は、奇妙なタイトルが印象的な、怖さを追求したホラー小説です。
主に怪奇現象に苦しみ悩むサラリーマン目線でストーリが進みますが、主人公は怪奇現象を解決する霊能者の比嘉姉妹とフリーライターの野崎です。
比嘉姉妹の姉である琴子は非常に強力な力を持っており、妹の真琴では解決できない問題でも、解決に導く助けをしてくれます。
姉妹は2人とも別方向に「クール」な女性ですが、過去に苦しみ、悩み、傷つきながら、懸命に生きている姿は魅力に溢れています。
「ぼぎわん」は、どうしてごく普通の幸せな家庭を築いている男性の元にやって来たのか。そして、琴子と真琴はどうやってこの問題を解決するのか。
最高峰の怖さレベルと、素晴らしいストーリーラインで、最後まで一気に読める作品です。
実は、続きの「ずうのめ人形」のほうが怖い、という人も多い比嘉姉妹シリーズ。わたしのおすすめは「ばくうどの悪夢」です。ぜひ全作読んでみてください。
価格(税込) | 748円 |
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怖さレベル | ★★★★★ |
作者 | 澤村伊智 |
シリーズ・関連作品 | 【小説】 ぼぎわんが、来る ずうのめ人形 ししりばの家 などらきの首 ぜんしゅの跫 ばくうどの悪夢 さえづちの眼 すみせごの贄 【漫画】 ぼぎわんが、来る 【映画】 来る |
残穢|小野不由美
- 読後、怖さがじわじわやって来る系
- ドキュメンタリー式なので臨場感がある
- 作者の表現力が秀逸
- 人によっては全く怖くない可能性あり
- 事態が動かないので、焦ったい・長いと感じる人も
「残穢」は、十二国記シリーズや屍鬼など、数多くの人気作を生み出している小野不由美執筆のホラー小説。
主人公の女流作家が、岡谷マンションに住む読者から「誰もいない寝室から箒で畳を掃くような音がする」という手紙をもらうことから物語が始まります。
土地の歴史を遡り、当時の人々が抱えていた「悲しみ」「苦しみ」「無念さ」が明らかになっていくと、一気に物語が進みます。
恐怖体験をするような事件が発生するわけではないので、人によっては全く怖さを感じないでしょう。
ただし、人々の業がじわじわと広がり、現代まで「穢れ」として残るというストーリーは、読後に言いしれぬ恐怖感が込み上げてきます。
もしかしたら、この土地や先祖も……?誰もが「残穢」に触れる可能性があると思うと、わたしは一気に怖くなりました。
価格(税込) ※Amazon | 文庫:737円 単行本:1,391円 |
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怖さレベル | ★★★★☆ |
作者 | 小野不由美 |
シリーズ・関連作品 | 【映画】 残穢 -住んではいけない部屋- |
ZOO|乙一
- 短編集だから飽きずに読める
- めっちゃ怖い(というか泣ける)作品がある
- 乙一の天才的感性に感動する
- ややグロい作品あり
- 人によっては消化不良になる作品あり
「ZOO」は、多くの素晴らしいホラー・ダークファンタジー小説を生み出している乙一作のホラー短編集。単行本版は1冊ですが、文庫本版は2冊に分かれています。
短編集なので、活字を読むのが苦手という人も、最後まで飽きずに読めるでしょう。
どの作品にも乙一らしさが溢れていますが、それは同じテイストの作品が多いということではありません。すべて全く異なる種類の物語です。
「SO-far そ・ふぁー」は、乙一の衝撃的デビュー作「夏と花火と私の死体」の収録作「優子」と根本が似ています。「SEVEN ROOMS」では号泣し、「陽だまりの詩」ではこんなに美しい物語があるかと感動しました。
本当に恐ろしいのは人間で、美しいのも人間なのではないかと思わせる、乙一らしい残酷さと温もりに溢れた短編集です。
価格(税込) ※BOOK☆WALKER | ZOO 1:440円 ZOO 2:385円 |
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怖さレベル | ★★★★☆ |
作者 | 乙一 |
シリーズ・関連作品 | 【小説(文庫)】 ZOO 1 ZOO 2 【漫画】 カザリとヨーコ 陽だまりの詩 神の言葉 ZOO 【映画】 カザリとヨーコ SEVEN ROOMS SO-far そ・ふぁー 陽だまりの詩 ZOO |
近畿地方のある場所について|背筋
- 2ちゃん(5ちゃん)の洒落怖スレが好きな人に激推し
- ホラー好きなら「あ、あそこかな?」と思うような場所のため、リアリティがすごい
- 伏線もなかなかしっかりしている
- 途中で「くどい!」と思うかも(伏線です)
- 怖すぎ注意
「近畿地方のある場所について」は、背筋作のカクヨムで連載されていたモキュメンタリーです。
タイトルにある「近畿地方のある場所」は、都市伝説ホラーが好きな人にとって「もしかして、あの辺り?」と想像できる地方でもあるため、リアリティを持って読めます。
2ちゃんねる(5ちゃんねる)の洒落怖スレで人気の「リアル」「姦姦蛇螺(かんかんだら)」「リゾートバイト」「くねくね」などが好きな人に、特におすすめです。
ネット小説発であるものの、文章力は高いと感じます。非常に読みやすく、伏線もしっかり回収してくれるので、読了後に十分な満足感を得られるでしょう。
本当に怖い話を読みたいなら、騙されたと思って読んでほしい作品!この作品が本当か嘘か、信じるのはあなた次第・・・。
価格(税込) ※BOOK☆WALKER | 1,430円 |
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怖さレベル | ★★★★★ |
作者 | 背筋 |
シリーズ・関連作品 | なし |
ほんのり怖い!怖すぎないホラー小説3選
「ホラー小説を読みたいけど、さほど怖い話が得意というわけでは…」という人は、次の3作品がホラー小説の入門編として適しているかと思います。
- 暗黒童話
- 夜市
- リング
暗黒童話|乙一
- かなり読みやすい
- 悪夢のようなおぞましさを味わえる
- 酷すぎる話なのに、なぜか優しい
- 描写がややグロい
- 怖さを求めると物足りなさを感じる
「暗黒童話」は、怖すぎるZOOを執筆した乙一が描いた、ダークファンタジーです。
ややグロいものの、怖さはあまりありません。「怖くない作品で、まずは乙一の世界観を感じたい」という人にピッタリの作品です。
主人公は、事故で片目と記憶を失った高校生の少女。臓器提供を受け、失った片目に新たな「目」が移植されると、脳内にさまざまな映像が流れるようになります。
乙一の作品は、最後に救いや優しさが感じられるものが多く、暗黒童話も最終的には優しい作品かと思います。ただし、容赦のない描写があるので、グロい表現が苦手な人には向かないでしょう。
この作品を読んで、人間のさまざまな感情が、心に押し寄せるような感覚に陥りました。乙一という人間が見ているこの世界は、残酷で歪んでいて、でも少し優しいのでしょう。
価格(税込) ※BOOK☆WALKER | 550円 |
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怖さレベル | ★★☆☆☆ |
作者 | 乙一 |
シリーズ・関連作品 | ー |
夜市|恒川光太郎
- 世界観が良い。情緒に溢れている
- ノスタルジックな雰囲気が好きな人にハマる
- 書き下ろしの「風の古道」も趣がある
- 怖くない
- 文章力がやや物足りない
「夜市」は、第12回日本ホラー小説大賞を受賞した恒川光太郎のホラー小説。ジャンル上、ホラー小説ではありますが、怖さは全くありません。
ホラー小説だからと、怖さを期待して読むとがっかりするでしょう。一方で「ホラー小説の雰囲気」を味わいたいという人にはおすすめできる作品です。
文章力がやや不足気味と感じるものの、描かれている世界自体が情緒に溢れているため、風流な雰囲気を味わえるのがこの作品の強み。
出店の主人が妖怪になった、昔ながらのお祭りという感じです。千と千尋の神隠しに少し似ているものがあるかもしれません。
わたしのお気に入りは、夜市と一緒に収録されている「風の古道」。風流なホラー小説を楽しみたい人に向いている作品です。
価格(税込) ※BOOK☆WALKER | 550円 |
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怖さレベル | ★☆☆☆☆ |
作者 | 恒川光太郎 |
シリーズ・関連作品 | 【漫画】 夜市 |
リング
- 有名作品すぎて、ホラー入門として最適
- 映画版ほど怖くない
- 日本ならではのホラー感を味わえる
- 正直、映画のほうが面白い
- 登場人物の考察や行動など、設定が雑
「リング」は、画面から貞子(幽霊)が出てくるというセンセーショナルな演出が話題になった映画「リング」の原作。
作者は数々のホラー作品を執筆している鈴木光司で、続編も出ている人気小説です。
あまり怖さはありませんが、ジャパニーズホラーの代表ともなった映画の原作を読んでみたいという人に向いています。一方で、映画版の恐ろしさ・面白さを期待している人にはおすすめできません。
逆に言えば、映画版は小説版の拙さ・不自然さを絶妙な設定変更でクリアした、非常に素晴らしい完成度と評価できます。
「ホラー小説ってどんなもの?」という入門編としては、適した怖さ・クオリティといえるでしょう。
価格(税込) ※BOOK☆WALKER | 594円 |
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怖さレベル | ★★☆☆☆ |
作者 | 鈴木光司 |
シリーズ・関連作品 | 【シリーズ】 らせん ループ エス タイド バースデイ 【漫画】 リング リング2 【映画】 リング リング2 リング0 バースデイ ザ・リング ザ・リング2 ザ・リング/リバース など |
年代別おすすめホラー小説7選|中高生・大学生・社会人
中学生や高校生、大学生、社会人世代におすすめのホラー小説を紹介します。
中学生・高校生におすすめのホラー小説3選
次の3作品は、ラノベ感覚で読める上に中学・高校生の心に響きやすいかと思います。どれも名作ですので、ぜひ読んでみてください。
- Another
- 夏と花火と私の死体
- 殺戮にいたる病
Another|綾辻行人
- 主人公が中学3年生なので、中高生は感情移入しやすい
- ラノベ感覚で読める
- 伏線の回収が面白い
- 少しの不注意でも死ぬので、逆に怖くない
- 伏線(ラスト)のためとはいえ、やや不自然な部分あり
「Another」は、SNSで「Anotherなら死んでた」という名言が一時期流行したことでも知られる、綾辻行人のホラー・ミステリー・サスペンスです。
「Anotherなら死んでた」と、綾辻行人ご本人も投稿したことがあるように、かなり些細な不注意やきっかけで、登場人物は死に至ります。
時は1998年。「榊原(さかきばら)」という姓は、その当時を生きる人々にとってはセンシティブな意味を持つものでもありました。知らない人は「酒鬼薔薇聖斗(さかきばらせいと)」で検索してみてください。
それが微妙な「いじめまではいかないけど嫌な感じ」のようなものになり、主人公はストレスのせいか気胸を患ってしまいました。
だからこそ、転入したクラスで「いないもの」と扱われ、クラスメイトだけでなく先生からも無視されている「ミサキメイ」の存在が気になってしまいます。
しかし「ミサキメイ」がみんなから無視されていたことには、意味があったんです。
次々とクラスメイトやその家族が死んでいく、その理由はなにか?打開策はあるのか?4.5cmほど(実測)も厚みのある単行本ですが、ぐいぐいと読めてしまう作品です。
価格(税込) ※BOOK☆WALKER | 上巻:726円 下巻:726円 |
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怖さレベル | ★★☆☆☆ |
作者 | 綾辻行人 |
シリーズ・関連作品 | 【小説】 Another エピソードS Another 2001 【漫画】 Another 【アニメ】 Another |
夏と花火と私の死体|乙一
- 乙一、衝撃のデビュー作であり、傑作
- 子どもならではの無邪気な残酷さが恐ろしい
- 同時収録の「優子」もなかなかのホラー
- 幽霊に驚かされるような恐怖はない
- ホラー作家は自信をなくす可能性あり(逆に燃える可能性も)
「夏と花火と私の死体」は、数々のホラー作品を生み出している乙一のデビュー作です。当時まだ高校生だった乙一が描く世界観は、瑞々しくもおぞましさに満ちています。
内容を少しでも書くと、どうしてもネタバレを絶対に含んでしまいます。そしてそのネタバレは、個人的には絶対にしたくない、この小説のキモなので、ここでは「夏休みの子どもたちがやらかした殺人を、必死に誤魔化すお話」とだけ書いておきます。
デビュー作でありながら、今もなお多くの人に読まれている傑作です。
読後に「なんなんだ、この作品は」と良い意味で感激しました。怖さはありませんが、ホラー作品が好きなら読んでおくべき作品のひとつに入れてよいでしょう。
価格(税込) ※BOOK☆WALKER | 440円 |
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怖さレベル | ★☆☆☆☆ |
作者 | 乙一 |
シリーズ・関連作品 | なし |
殺戮にいたる病|我孫子武丸
- サイコパスホラーを味わえる
- 構成が秀逸で最後まで目が離せない
- 時代を感じさせない
- エログロ系のため、苦手な人は注意
- やや無理がある
「殺戮にいたる病」は、ホラーゲームの名作「かまいたちの夜」のシナリオを手がける我孫子武丸作のミステリー小説。
タイトルは、キルケゴールの「死に至る病」を文字ったものです。文字通り、殺戮にいたる病について描かれています。
人物描写が素晴らしく、スマホがない時代に執筆されたのにも関わらず、古さを感じさせないストーリーです。怖いというより「猟奇的人間の理解できない心情が空恐ろしい」という作品となっています。
非常に面白い作品ですが、性的描写があるため苦手な人はさけたほうがよいでしょう。
絶対にネタバレを読まないでください。面白さが半減します。それほどまでにストーリー展開が素晴らしい作品です。
価格(税込) ※BOOK☆WALKER | 770円 |
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怖さレベル | ★★☆☆☆ |
作者 | 我孫子武丸 |
シリーズ・関連作品 | なし |
大学生〜20代におすすめのホラー小説3選
「教養として読んでおきたいホラー作品」としては、次の3作品がおすすめです。
- 黒猫・アッシャー家の崩壊
- ジキル博士とハイド氏
- ぼっけえ、きょうてえ
黒猫・アッシャー家の崩壊|エドガー・アラン・ポー
- 独特の世界観がおどろおどろしい
- 著名なエドガー・アラン・ポーの作風を知れる
- 短編集だから読みやすい
- 翻訳によっては読みにくい(なるべく新しい訳がおすすめ)
- 作風が苦手な人もいるかもしれない
「黒猫」「アッシャー家の崩壊」は、かの有名なエドガー・アラン・ポーのゴシックホラー短編集。
エドガー・アラン・ポーは、日本の有名な作家「江戸川乱歩」のペンネームの由来となった人物としても知られています。
人間の傲慢さや慢心、虚栄など、全ての恐怖の根源は「人間」なのではないかと思わせる、おぞましいほどの恐怖を感じる人も多いのではないでしょうか。
表題になっている「黒猫」ですが、物言わぬかわいそうな猫の話のため、猫好き・動物好きさんにとっては刺激が強く感じるかもしれません。
ミステリー寄りの怪奇小説を読みたい人は、エドガー・アラン・ポーの代表作でもある「モルグ街の殺人」のほうが楽しめるかもしれません。こちらも傑作です。
価格(税込) ※BOOK☆WALKER | 484円 |
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怖さレベル | ★★★☆☆ |
作者 | エドガー・アラン・ポー |
シリーズ・関連作品 | 未確認 |
ジキル博士とハイド氏|ロバート・ルイス・スティーヴンソン
- 二重人格の代名詞となった理由がわかる
- 1800年代のロンドンがどんな雰囲気だったかを味わえる
- 純粋に面白い
- 訳によっては読みにくいものがある(新訳がおすすめ)
- 怖さはない
「ジキル博士とハイド氏」は、ロバート・ルイス・スティーヴンソン作の怪奇小説。1800年代のイギリス・ロンドンが舞台のため、同時期のロンドンが舞台のシャーロック・ホームズと似た雰囲気があります。
「霧のロンドン」の空気を味わえるのも、この作品の魅力です。
人格者で著名なジキル博士と、見るもの誰もが「不快な顔」と評し、道端で子どもを殴るような悪どいハイド氏。
ジキル博士の友人である弁護士(語り手)は、ジキル博士から「ハイド氏に財産を譲る」という遺言状を受け取っており、ジキル博士はハイド氏に騙されているのでは、と疑問を持ちます。
読者が「ジキル博士とハイド氏が同一人物」と知っていても、問題なく楽しめるストーリー展開です。
「ジキルとハイド」という単語を知っている人は多いものの、実際にこの名作を読んだことがある人は、知名度のわりに少ないように思います。自分の知識の糧ともなるので、この機会にぜひこの不朽の名作を読んでみてください。
価格(税込) ※BOOK☆WALKER | 281円〜 |
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怖さレベル | ★★☆☆☆ |
作者 | ロバート・ルイス・スティーヴンソン |
シリーズ・関連作品 | 【漫画】 ジキル博士とハイド氏 (まんがで読破) 【映画】 ジキル博士とハイド氏(複数あり) |
ぼっけえ、きょうてえ|岩井志麻子
- 明治時代の雰囲気を味わえる
- 独特の語り口が怖さを誘う
- 日本古来・土着の怪談好きにおすすめ
- ほぼ方言のため、やや読みにくい
- さほど怖くない
「ぼっけえ、きょうてえ」は、4編から成る岩井志麻子のホラー短編集。
「ぼっけえ、きょうてえ」とはなんとも得体の知れない響きですが、言葉の意味は岡山の方言で「すごく、怖い」。そんなタイトルに恥じない恐ろしい作品たちです。
地域・時代の雰囲気がよく表現されており、悲しさ・虚しさ・理不尽さなど、女性の悲哀や絶望が丁寧に描かれています。
タイトルにもなっている短編「ぼっけえ、きょうてえ」は、醜い女郎が客に語り聞かせる「怖い話」。終始女郎の語りのため、客の反応は女郎の言葉からしか読み取れません。
それが、怖い。語っている女郎の感情は読み取れず、底知れぬ恐怖を覚えます。
「日本にこんな時代があった」と、知識としては知っていても、そこに息づく人々が実際にどう思っていたのか、具体的に思いを馳せる人は少数です。この作品は、見過ごされてきた残酷さを、生々しく味わえるところが大きな魅力と感じました。
価格(税込) ※BOOK☆WALKER | 506円 |
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怖さレベル | ★★★☆☆ |
作者 | 岩井志麻子 |
シリーズ・関連作品 | 【映画】 インプリント〜ぼっけえ、きょうてえ〜 |
社会人におすすめ厳選
鼻|曽根圭介
- 現代社会や人間の闇を赤裸々に描いている
- 短編集のため、飽きずに読める
- テーマが非常に面白く興味深い
- 設定が甘く、不自然感が拭えない
- 全体を通して、文章力が高いとは評価できない
「鼻」は曽根圭介作の短編ホラー作品集。第14回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作でもあり、表題作「鼻」のほかに「暴落」「受難」が収録されています。
「暴落」はテーマ自体がウィットに富んだ作品。「あの人は良い行いで株を上げた」という慣用句を上手に利用しています。
残念だったのは「受難」。あの状況で曜日・日時をなぜ正確に把握できるのかを最初に説明しないために発生した違和感は、作者の力量不足と評価せざるを得ません。
ただし、リアリティや設定への説得力を無視するなら「それぞれの思惑で誰にも助けてもらえない」というのは、非常に面白いテーマなのではないでしょうか。
3作ともに現代社会や人間の闇がメインテーマ。人の痛みに鈍感でのうのと生きている現代日本人への皮肉が込められており、同時に警鐘を鳴らす作品でもあるといえるでしょう。
価格(税込) ※BOOK☆WALKER | 638円 |
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怖さレベル | ★★★★☆ |
作者 | 曽根圭介 |
シリーズ・関連作品 | なし |
ホラー小説を選ぶ4つのポイント
ホラー小説を選ぶ際には、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、ホラー小説を選ぶ際の4つのポイントを詳しく解説します。
- 怖さのレベル
- 作家・作品の評価
- 好みのジャンル
- あらすじや感想
怖さのレベルを確認する
ホラー小説を選ぶ際、まず注目すべきは「怖さのレベル」です。
ホラー小説にはさまざまな怖さがあり、読者によって求める怖さの程度も異なります。例えば、初心者には怖すぎず楽しめる作品がおすすめです。
一方、ホラー小説に慣れている方や刺激を求める方には、恐怖感が強い作品が適しています。各作品の怖さのレベルは、レビューや評価サイトを参考にすると良いでしょう。
オンライン書店のあらすじや試し読み機能を活用すれば、自分に合った怖さのレベルの作品を見つけやすくなりますよ!
作家や作品の評価をチェックする
ホラー小説を選ぶ際には、作家や作品の評価も重要なポイントです。
評価の高い作家は、安定した品質の作品を多く生み出しており、初めてのホラー小説選びでも失敗しにくいでしょう。
また、過去に話題になった作品や映画化された作品も、評価が高い傾向があります。
レビューサイトやオンライン書店の評価欄を参考にし、多くの読者から高評価を得ている作品を選んでみてください。
自分の好みのジャンルを選ぶ
「ホラー小説」といっても、実はその中でもさまざまなジャンルが存在します。自分の好みに合ったジャンルを選ぶことが、読書をより楽しめる鍵です。
また、歴史的背景やミステリー要素が絡む作品もあります。
自分の興味や関心に合ったジャンルを選べば、ホラー小説の魅力を最大限に楽しめるでしょう。
あらすじや感想を読んでみる
ホラー小説を選ぶ際には、事前にあらすじや感想を読んでおくと、失敗しにくく、満足度の高い作品を読めるでしょう。
また、実際に読んだ人が書いた感想を読めば、他の読者がどのように感じたか、特にどの部分が怖かったか、面白かったかもわかります。
自分の期待・希望に合った作品を選びやすくなるので、オンライン書店や読書コミュニティサイトの口コミを参考にすると良いでしょう。
あまり多くのレビューを読んでしまうと、ネタバレして実際に読んだ時の面白みが減ってしまう可能性があります。あらすじ・感想のチェックは、ほどほどにしましょう!
ホラー小説が読めるおすすめの電子書籍5選
BOOK☆WALKER
検索機能が優れており、ジャンル別や人気ランキングで簡単に作品を探せます。
期間限定でのセールやポイント還元が頻繁に行われており、サブスクの読み放題プランもあるので、リーズナブルに多くの作品を読みたい人に向いているでしょう。
購入した電子書籍は専用アプリでどこでも読めるため、通勤や通学の隙間時間にホラー小説を楽しめます。
初回限定で200冊まで実質50%オフで読めるので、気になるホラー小説をまとめ買いしたい人にもおすすめです!
DMMブックス
DMMブックス
ホラー小説も豊富にラインナップされており、有名作家の最新作から古典的名作まで幅広く取り扱っています。
購入前に無料で試し読みができる機能が充実しているため、気になる作品をじっくり吟味してから購入できるでしょう。
初回登録で上限2,000円までまとめ買いで値引き可能!最大90%OFFでホラー小説を楽しめますよ。
ebookjapan
eBookJapanは、Yahoo! JAPANが運営する電子書籍ストア。国内最大級の書籍数を誇ります。
ホラー小説も例外ではなく、豊富なラインナップが魅力です。初回購入者は6回使える70%オフクーポンがもらえるため、お得にホラー小説を楽しめるでしょう。
LYPプレミアム会員であれば、さらにポイント還元率がアップするため、コストパフォーマンスも抜群です。
作品のレビューやランキングを参考にしながら、自分に合ったホラー小説を見つけられるのも、ebookjapanの魅力ですよ!
楽天Kobo
楽天Kobo
楽天ポイントが貯まる・使えるため、楽天市場を利用している方には特におすすめです。
また、楽天Koboは専用の電子書籍リーダーも提供しており、長時間の読書でも目に優しい設計となっています。
レビュー機能も充実しているため、他の読者の感想を参考にして、失敗のない選書が可能ですよ!
コミックシーモア
月額コースやポイント購入が可能で、自分の読書スタイルに合わせたお得なプランを選べます。
ホラー小説だけでなく、多くのホラー漫画を読めるのがコミックシーモアの強み!漫画を多く読む人におすすめです。
おすすめのホラー小説を読んで、風流な夏を過ごそう
今回は、日本の古典的な怪談から現代の人気作品まで、幅広いホラー小説を紹介しました。
中学生から大学生、大人まで、それぞれの年代に合った作品も取り上げていますが、どの作品も、どの世代が読んでも楽しめるものとなっています。
ぜひこの夏、怖さと楽しさが詰まったホラー小説を手に取り、風流な夏のひとときを過ごしてみてください。